犬・猫の誤食(異物・中毒)について
誤食は夜間救急で最も多い相談のひとつです。
内容によっては命に関わる中毒や腸閉塞を起こすことがあり、早急な対応が必要な場合があります。
「食べたかもしれない」「少量舐めたかも」という場合でも、まずはお電話でご相談ください。
① すぐに受診が必要な誤食(チョコ・薬・キシリトール・ユリ・電池・紐など)
時間との勝負になる誤食です。少量でも危険なものがあります。
■ 中毒性が強く命に関わるもの
- 夜にチョコを食べた/舐めたかもしれない
- 人の薬を飲み込んだ可能性がある
- チョコレート(特にビター・ココアパウダー)
- キシリトール(ガム・お菓子)
- 人の薬(心臓・血圧・糖尿病・精神薬など)
- 除草剤・殺虫剤・防虫剤
- タバコ・吸い殻(少量でも危険)
- ユリ(猫では極めて危険)
- アルコール・アロマオイル(精油)
■ 腸閉塞を起こしやすい異物
- 電池(ボタン電池など)
- 釣り針・画びょうなど尖ったもの
- 紐・糸・リボン(腸が裂ける危険)
- おもちゃの破片・スポンジ・プラスチック
- とうもろこしの芯・竹串・骨
- 布・靴下・タオルのかけら
中毒は数時間以内に症状が悪化し、異物は無症状でも後から腸閉塞に進行することがあります。
② 一見軽く見えても注意が必要なケース
- 小さな異物を飲み込んだ可能性がある
- ネギ・玉ねぎ・にんにくなどの食品を口にした
- ブドウ・レーズンを食べた可能性がある
- マカダミアナッツを食べた可能性がある
- 量が分からない、何を食べたか不明
- 嘔吐・下痢・よだれ・震え・落ち着かない様子がある
誤食は「軽症→急変」が非常に多い症状です。夜間の様子見は危険な場合があります。
③ 自宅で絶対に避けてほしいこと
- 無理に吐かせようとする(逆に危険な場合があります)
- 牛乳・油を飲ませる
- インターネットの情報だけで判断する
- ぐったりしているのに様子見をする
吐かせる処置は「行ってよいもの」と「絶対に行ってはいけないもの」があります。必ず獣医師の判断が必要です。
④ 受診前に確認してほしいこと(可能な範囲でOK)
- 食べた(かもしれない)物の名前・写真
- 食べた量の目安
- 食べた時間
- 現在の症状(嘔吐・下痢・震え・よだれ・ぐったりなど)
- 持病や服薬の有無
分からなくても大丈夫です。状況を教えていただければ、こちらで緊急度を判断します。
⑤ 誤食による主なリスク
- 中毒症状(ふらつき、痙攣、呼吸異常、心拍の乱れ)
- 腸閉塞(吐き続ける、腹痛、元気消失)
- 胃腸炎
- 肝臓・腎臓の障害
- 死に至るケース(特にユリ中毒・チョコ・キシリトール)
誤食は「軽く見えて実は重症」が最も多い症状です。
⑥ 迷ったときは、まずはお電話でご相談ください
食べた可能性がある、量が分からない、危険かどうか判断できないなど、少しでも不安があればご相談ください。
※ 本ページは、夜間救急に従事する獣医師の臨床経験をもとに作成しています。
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夜間の受診に備えて、あわせてご確認ください。
誤食は、嘔吐や下痢が同時に起こることもあります。心配な場合はあわせてご確認ください。